株式会社ダイケン

勤怠管理のデジタル化により業務を効率化「Castime」の開発

株式会社ダイケンは、熊本を拠点とし印刷やクリエイティブなツールを通してお客様の広告をサポートする会社です。Web・印刷物・放送媒体など、企画立案からクリエイティブなツール制作まで、総合的にご提案しています。つねに変わりゆく時流を読み、メディアを牽引していく企業として、これからも私たちは進化し続けます。

取組の経緯、抱えていた課題

勤怠管理のデジタル化に取り組むきっかけとなったのは、会社の総務を20年以上取り仕切っていた総務部長の退職でした。長期間業務に携わっていたために属人化が進んでおり、経理はもちろん勤怠管理をすべて別の担当者が継承することは難しいように思われました。また、2019年4月1日には「働き方改革関連法」の施行が控えており、常態化していた長時間労働を改善するためにも勤怠管理をデジタル化して作業負担を軽減することが急務でした。

現場のリクエストを元にしたデジタル化

 ダイケンにはシステム開発部があり、iOS、Androidアプリケーションソフト(以下アプリ)を自社開発していた強みがありました。そこで、タイムカードに代わって始業・終業を打刻する機能、終業時間や休暇の取得を自動計算するマネージャー機能を備えた勤怠管理アプリを内製することにしました。
 勤怠管理アプリを開発するにあたって労働に対する法律を学び、残業や休日出勤、休暇の取得なども自動的に反映できるようシステムに組み込みました。約1年の開発期間を経て、基本的な打刻機能を備えた勤怠管理アプリの運用が始まりました。

デジタル化により得られた効果

完成した勤怠管理アプリは、業務にさまざまな恩恵をもたらしました。

●タイムカードの廃止によるコスト削減
 備え付けのタブレット端末やアプリをインストールしたスマートフォンから始業・終業の打刻ができるため、長期
 的なコスト削減につながりました。また、直帰・直行も現地で打刻できるため、余計な移動費も抑えられました。
●リアルタイムでの残業時間の把握
 それまではタイムカードを1ヶ月ごとに回収し、手入力で集計した上でようやくどれくらいの残業があるかを把握で
 きるという状況でした。アプリを導入したことで、終業した時間がリアルタイムに集計され、残業時間の把握が容易
 になりました。その結果、将来的に残業が45時間を超えそうなスタッフに対して事前に指導を行うことができるよ
 うになりました。
●休暇残数の自動管理化
 以前は紙による申請によって有給の承認を行っていました。しかしアナログな管理ゆえに自身の有給日数も把握が難
 しく、有給を使うたびに残りの日数を総務に確認するケースも少なくありませんでした。総務も従業員の休暇残数を
 管理するExcelシートで状況を把握し、それを従業員に伝えるという非効率な管理を行っていました。上長の印鑑を
 押してもらう煩雑なプロセスを廃止し、スマートフォンで申請を承認する形にしたことで効率化を図ることができま
 した。
●従業員の労働時間に対する意識向上
 あらかじめ会社全体の残業時間を見える化し、限りある労働時間の中で効率的に働こうという意識改革につながり
 ました。

取り組みを行った感想

 汎用アプリの導入ではなく、自社内で柔軟に開発を行うことができたことにより、現場のリクエストに合わせたシステム導入を行うことができ、従業員からは勤怠の打刻が容易になった。打刻の修正や残業時間の申請もアプリから申請することで行えるため、業務の効率化が図られる。自身の休暇残数がいつでも確認できるため、休暇を取りやすくなった。勤怠管理の面でも、就業時間の丸め機能が自動で行われるため、計算間違いなどのヒューマンエラーを排除することができた。など、高い評価を得ています。

今後の展望について

 自社開発のアプリであるため、必要な機能を自由に追加できることも強みです。コロナ禍では外出できる体温の目安が37.5度だったため、計測した体温を記録する機能を追加しました。また、2023年12月1日から一定数以上の白ナンバー社用車を所有している企業に対してアルコールチェックが義務化されたことを受け、業務で運転を行う従業員向けに測定した結果を記録する機能を付加しました。今後も、随時機能をアップデートし、利便性の高い総合勤怠管理アプリを目指します。

会社概要

社 名 株式会社ダイケン
所在地 〒861-1102
熊本県合志市須屋2190-1
代表者 代表取締役社長 松茂信吾
創 業 昭和60年6月
社員数 75名
※2024年4月1日現在
本件問合せ先 株式会社ダイケン システム室
 松茂 鉄也
TEL:096-242-5111 FAX:096-242-5551