西日本食品工業株式会社

日報の電子化やスピーディーな情報共有による業務効率化の取り組み ~グループウェアの導入で働き方改革につながるDXを実現~

 西日本食品工業株式会社様は熊本市に本社を置く食品製造・販売会社で、昔ながらの製法と匠の技による手作業で作るこだわりの国産春雨は高い評価を得ています。2005年に東京、2008年に大阪に営業所を開設するなど順調に事業を拡大してきましたが、それに伴い様々な業務上の課題も発生しました。
 今回は、Google Workspaceの様々な機能を活用し、デジタルを用いて課題解決に取り組んでこられた当社の事例をご紹介します。

「簡単・正確・スピーディーに情報共有・データ管理を実現したい」

 西日本食品工業株式会社では、熊本にある本社と、東京・大阪にある営業所間の日々の情報共有、コミュニケーションが課題となっていました。メールでのやりとりや定期的なオンライン会議を行っていたものの、リアルタイムな情報共有はなかなか進みませんでした。
 また、在庫管理においては、製造日報は手書きで、正確な在庫は工場の現物を見ないと分からないという状況。必要な時に必要なデータが手に入らないため、製造原料を仕入れすぎてしまったり、逆に必要な時に不足したりと、課題が山積していました。
 このような課題に関して、長田社長は「簡単・正確・スピーディーに情報共有・データ管理を実現し、経営に活かしていきたい」という思いを抱えていました。しかし、システム導入は既製品でも100万円、独自開発では500万円と高額で、なかなか実現に至りませんでした。
 時間だけが過ぎていく中、社長が参加したある経営セミナーの中でGoogleフォーム(※)の実演を目にしたことが、大きな転換点となります。Googleフォームはアンケート結果をリアルタイムで集計・分析ができること、加えて無料の機能であるということを知り、非常に驚いたと言います。「コストをかけずに、経営戦略に活かそう」と、まずは社長自らがGoogle Workspaceについて学び、社内へグループウェアを広める取り組みが始まりました。
 
※ Googleフォーム:
 Googleフォームとは、Google社が提供するフォーム作成ツールのことで、Googleアカウントがあれば作成可能。
 Googleフォームの利用用途は様々であり、申込や応募受付、アンケートの実施が可能。
 ビジネス利用の場合はGoogle Workspaceというグループウェアの機能の一つとしても利用できる。

取り組み内容 と 導入効果

■営業日報の電子化によるスピーディーな情報共有
 紙での営業日報をGoogleスプレッドシートに変更しました。Googleスプレッドシートに入力された内容を社長が確認し、コメント機能でフィードバックをしています。電話やメールではわざわざ伝えていなかったような詳細な話や、「お疲れ様」といった労いの言葉も気軽に返せます。リアルタイムでの情報共有、コミュニケーションスピードの向上により、意図や気持ちが伝わっているという実感も増しました。

■製造日報の電子化による簡単・正確なデータ管理
 製造現場での紙の生産日報を、タブレット利用したGoogleスプレッドシートへの入力により電子化しました。タブレットによりその場で入力することで在庫をリアルタイムで情報共有できるようなり、今まで「製造現場で紙に記入した生産日報を事務所でPCに転記する」という一連の作業が無くなりました。これによって1日で1時間、1ヶ月にすると約20時間分の作業が減り、その分より生産性の高い業務に集中でき、残業減にもつながっています。
 また、各営業所からの問合せの対応には、事務所だけでなく、製造現場担当にも確認する必要があり、営業と製造現場担当との橋渡し役である事務所の負担は大きいものでしたが、Googleスプレッドシート等を利用したリアルタイムでの情報共有により、営業所・事務所・製造現場から数字をいつでも確認できるようになり、負担が大幅に削減されました。

■思わぬ副産物:新商品の開発
 日報のスプレッドシード化による素早い情報共有や、いままで報告しなかったような細かな内容を報告するようになったこと、Googleフォームの利用による社内外の意見収集による商品に関するお客様の意見が、より多く、スピーディーに収集することができました。
 多くの意見を収集できるようになったことで、新商品の開発につなげることができました。

社員の意識の変化

 業務効率化や残業の減少、新商品開発と様々な効果が生まれたGoogle Workspaceの導入ですが、その過程では課題もありました。
 セミナーで便利さを知り、自らその機能について学んだ社長と違い、コストは安くても使い方がわからない新たなツールの導入を不安に思う社員もいたそうです。 しかし、情報共有やデータ管理に課題のある現状を変えたいという気持ちは社員も同じ。社長がGoogle Workspaceの活用に関する本を社員に渡して、マニュアル代わりにして使ってみるところからスタートしました。実際に触ることで抵抗感は薄れ、次第に社内で利用のハードルが下がっていったといいます。
 また、スピーディーな情報共有が可能となったことで、社員それぞれが、計画や実績を随時参照し、翌週のやるべきことを見通しながら、仕事に取り組むことができるようになりました。日々の業務効率が上がることで仕事に対して前向きになり、各人がタスクを見通せることにより、休暇も取りやすくなっているようです。
 残業の減少や先の予定の把握、計画的な休暇の取得など働き方改革に繋がり、社員自身がメリットを感じられたことで、社内での活用が進みました。
 デジタルツールは単に導入するだけではなく、それを利用する社員のリスキリングも大変重要です。導入時は「年配者は使い方がわからない」「長年やってきたexcel管理から離れられるのか」という悩みもありましたが、 現在は操作方法を周知したり、社内システムと連携した仕組みにすることで、効率的な活用ができています。

今後の展望

 現在、顧客管理のシステム導入に取り組んでいます。また、今後は、機械点検、工程管理、品質管理の事務効率化・厳格化や、作業工程の自動化に取り組んでいきたいと考えています。人材教育においても、社員のITスキルの向上のための、社内研修やeラーニングも取り組んでいきたいと考えています。
 DXを推進することは、スムーズな「情報共有」が可能となり、ロス減による「販売機会増加」、そして捻出できた時間で「価値を創造」できるメリットがあります。
 経営とは「戦い」であると考えています。お客様を満足させるための自分との戦い、自社を磨き続け、ライバルとの差別化するための武器を持つことが必要です。
 そのための一つの方法がDX・デジタル技術の活用と考えています。これからもDX・デジタル技術を活用することで、業務の改善、強化に取り組んできたいと思います。

会社概要

会社名 西日本食品工業株式会社
住所 〒861-4108 熊本県熊本市南区幸田2丁目6-1
資本金 20,000,000円
代表者 代表取締役社長 長田 和也
事業内容 食品製造・販売  春雨、片栗粉、ベーキングパウダー、ミックス粉 等
OEM商品開発  春雨、プレミックス粉

ホームページ(西日本食品工業株式会社)