株式会社オジックテクノロジーズ

生産データの自動取得と生産管理システムの連携による生産性向上

 株式会社オジックテクノロジーズ様は、熊本市と合志市に事業拠点をもつ、主にケミカル技術の研究開発・製造を行っています。
今回は、その中でも2019年7月から行われた、アルマイト処理を行うための工場内のDXについてご紹介します。

※アルマイト処理とは、アルミニウムの表面に自然的に形成する酸化被膜を、人工的に厚く、硬く形成させる処理のことです。これにより、耐食性の向上、耐摩耗性を向上させることができます。

取り組みの経緯・抱えていた課題について

 アルマイト処理は、アルミニウム製品の成形に伴って付着した油分や不純物・合金の成分等を除去する工程や、酸化被膜の形成・工程間での水洗・湯洗など、様々な工程が存在します。以前はタイマーを使ってチェックシートに記入しながら対応していたため、作業が煩雑になっており、記入だけでも莫大な工数を費やしていました。
また、アルマイト処理時には複数の製品を同時進行で行わなければなりません。このため、工程的にも間違いが起きやすいという問題点も発生していました。

どのような取り組みを行ったか

 株式会社オジックテクノロジーズ様は、2019年7月からDXを推進し、まず、QRコードと読み取るカメラを導入し、各工程の処理時間の自動記録を行いました。

① QRコードと画像認識センサーを導入
 QRコードと画像認識センサーを導入し、製品がどのハンガー(製品がかけられた銅のバー)で処理され、どこの処理槽にどのくらい浸漬していたのかを自動で記録する仕組みを熊本県産業技術センターと一緒に構築しました。これにより、各工程の処理時間だけでなく、作業のバラツキや処理槽の使用状況も判明し、品質向上や生産性の向上につながっています。また、手書きで行っていた工程の管理もデータ化することにより、作業者の負荷を軽減するだけでなく、不良発生時の解析や工程間違いを発見することも容易になりました。

 2022年7月の工場移管時には、①で取得したデータに基づき、ネックとなっていた工程を改善したラインを構築しました。具体的には以下の取り組みを行いました。

② 製品の自動化と半自動化
 手動で処理していた製品を、取得したデータを基に自動化できるものとできないものとに分類し、自動化できる製品に関しては、自動処理を導入しました。自動化できないものについては、あらかじめ一連の工程を登録しておき、作業者は1つの工程が完了後、ボタンを押すことで次の工程まで自動で運搬する仕組みを構築しました。これにより、工程間違いを起こすことがないだけでなく、新人でも短期教育で作業の習得が可能となりました。

③ タブレットを活用した工程管理
 アルマイト処理は、複数人で多くの機械・ハンガーを用いて同時並行して行っています。以前は作業履歴を残すために、チェックシートに必要項目を手書きで記録していましたが、現在では、全ての製品の状況を工場内のモニター、手持ちのタブレットで残り処理時間等を共有・把握することができるようになっており、これによって無駄な確認作業を減らすことができました。
 また、データについても、製品がかかっているハンガーの処理時間を経過時間ごとに色分けすることで、作業者がひと目で分かるように工夫しています。

④ 作業ラインと生産管理システムを連結
 アルマイト装置と生産管理システムの双方に共通のQRコードを読み込ませて、ロット情報をリンクさせるように設計。どの製品が、どのような条件で処理されたものかが明確になり、生産性の向上と品質改善につながりました。
 また作業時、製品に特化した作業ノウハウ(写真・データ)が次回作業時に展開される仕組みに改善したことで、品質向上にもつながっています。

今後の展望について

今回、アルマイト処理についてのDXをご紹介しましたが、他の製品についてもDXを進めています。 DXが進んでいる処理もあれば、まだ、取り掛かれていない処理があるのも現状です。これから先、生産性を上げるためには必ずDXは必要不可欠なアイテムだと認識しており、企業目標の一つとして掲げ、DX導入検討と人材育成を行っていきます。

取り組んだ企業の概要

会社名 株式会社オジックテクノロジーズ
所在地 【熊本本社】〒860-0079 熊本県熊本市西区上熊本2-9-9
【合志事業所】〒861-1116 熊本県合志市福原1-27 セミコンテクノパーク
設立 1967年3月
資本金 2,300万円
代表者名 代表取締役社長 金森 元気

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