金剛株式会社(会員企業)
BtoC向けECサイトにおけるWebARを活用した顧客体験の向上
取組の概要
金剛株式会社では、コロナ禍におけるデジタルシフト、インターネット通販需要拡大、多様な価値観重視など社会とお客様の行動変化に着目し、 BtoC市場へ参入し、WebARを活用したECサイトを開設しています。
WebARの導入により、実際の空間に商品を配置したサイズ感とレイアウトイメージをスマートフォン一つで疑似体験できる新しい購入方法を提供し、お客様の商品理解度を深め、顧客満足度の向上を図りました。
取組の経緯、抱えていた課題について
金剛株式会社は、「安心と先進で社会文化に貢献する」を企業理念に昭和26年創業。デジタルを取り入れた社会・企業が必ずこれからの標準になると考え、熊本地震で被災した工場建て替えの際にも積極的にデジタル化を実施しています。新工場建設にあたり、現場の悩みを解決しつつ、生産性の向上を図るために、現場作業員、生産管理部門、設備メーカーなどの協力を得ながら、独自の生産管理システムを構築しました。これら新工場でのIoT化の取り組みは「第8回ものづくり日本大賞」において経済産業大臣賞を受賞しました。
元来、長年の開発と経験から養われた棚造りの技術を強みとする企業であるが、電子化によって社会から紙が減り、棚の需要が減少している背景があり、一方でテレワークのような新常態は、個人向け需要を拡大させていることに着目しています。
住宅や店舗向け新商品を開発し、社内のIT意識の高まりと刷新した工場設備のIoT化の相乗効果によって、従来のBtoB市場から需要拡大が著しいBtoC市場へ参入するため、WebARを活用したECサイトを開設しました。
どのような取組を行ったか、どのような効果が得られたか
高度化するWebARに注目し、実際の空間に商品を配置したサイズ感とレイアウトイメージをスマートフォン一つで疑似体験できる新しい購入方法を提供しています。
検討から購入までの顧客体験・プロセスを変革し、新たな価値体験の提供、お客様の商品理解度の向上をもたらし、顧客満足度向上を実現します。
実際に取組みを行った感想
顧客満足度の向上だけではなく、3Dデータの作成からECサイトの掲載までを社内で一貫して対応することにより、デジタル化によって多様化する社会の動きに迅速に対応でき、サイト訪問者の声を短期間で反映できる技術力を習得することができました。
今後の展望について
2020年2月には、4ヵ年の中期経営計画として「進化への挑戦」を掲げ、社会に求められる製品を作りながら、デジタル技術を活用し、金剛株式会社ならではの価値を提供し続けることを公表しています。
会社概要
所在地 | 熊本市西区上熊本3-8-1 |
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サテライト | 熊本市西区春日3-15-60 6F |
工場 | 上益城郡嘉島町大字上仲間八津1825 |
設立 | 昭和26年(1951年) |
事業内容 | 金属家具、設備の製造販売 |
資本金 | 6,000万円 |
従業員数 | 300人 |
代表者 | 代表取締役社長/田中稔彦 |