合資会社 岡田珈琲

LINENotifyやGoogleフォームを活用した、
“運用コスト0円”で始めるDX

 合資会社岡田珈琲様は、熊本を拠点に約60年続く老舗企業です。業務内容は、珈琲や菓子の製造・販売や喫茶事業など多岐にわたります。
 今回は、「熊本市中小企業等DXアクセラレーション事業」への参加をきっかけに取組まれた、LINENotifyや
Googleフォームを活用したDXの取組みをご紹介します。

取組みの背景

 近年の材料費の高騰や人件費の上昇などを背景に、これまで以上に経営に関して危機を感じるようになりました。そこで、次世代に会社をつなげるためには、DXをベースとした付加価値の向上に取組む必要性を感じました。
 特に、岡田珈琲には、珈琲焙煎や菓子製造、販売などの業務を極めた社員が数多く在籍しています。しかしながら、社員たちにはそれぞれの専門業務だけでなく、受発注などの事務作業も担ってもらっている状況です。そこで、DXによる事務作業の効率化で、それぞれの専門作業に充てる時間を増やしてあげたいと考えています。さらに、専門業務の時間を増やすことで、商品やサービスの質を向上させ、会社の付加価値向上につなげたいと考えています。

DXに向けた取組みの経緯

■「何から手を付けていいのか方向性が見えない」
 岡田珈琲は、珈琲や菓子の製造から販売、喫茶事業まですべて自社で行っており、それぞれの業務で異なる課題を抱えていました。業務毎に課題が異なることで、何から手を付ければいいのか方向性が見えないことが悩みとなっていました。
 また、POSレジや製造データのデジタル管理、勤怠管理など、それぞれの業務毎の課題を個別で解決するツールがあることは認識していましたが、それらのツールが連動して機能し、全体最適化されたDXに取組む方法を見いだせずにいました。

■業務フローの可視化
 そこで、熊本市のDX支援事業に参加し、専門家の力を借りながらDXに取組みました。
 まず、取組んだのは「業務フローの可視化」です。業務全体で連動性のとれたDXを進めるために重要なステップでした。そのフローをもとに、課題の整理、DX計画(短期、中期、長期)の作成、といった具体的な取組みを進めました。

課題解決に向けた取組み ~業務を止めない受発注の仕組み作り~

 業務フローの可視化を行うことで、負担になっている業務を把握し、改善すべき優先順位を決めました。
 その中で、優先的に取組むべき事項の1つとして挙がった、販売や喫茶を運営する店舗から工場への「受発注の仕組み作り」について、LINENotifyやGoogleフォームを活用した取組みを実施しました。

■受発注業務のために製造業務がストップ
 これまで、各店舗と工場とのやり取りは、FAXや電話を利用しており、受発注の時間帯は電話やFAXから離れられない状況にありました。また、受注内容の集計などを手作業で行っており、軽微なミスも見られていました。さらに、工場側での受注業務担当者は製造部門責任者が兼任しており、受発注業務のために製造業務がストップするという問題を抱えていました。

■LINENotifyやGoogleフォームを活用した運用コスト0円の「受発注の仕組み作り」
 LINENotifyやGoogleフォームといったツールを活用し、新たな受発注の仕組みを構築しました。いままで、電話・FAXで行っていた各店舗から工場への発注をGoogleフォームへの入力による発注へ変更しました。また、工場側ではLINENotifyを用いることで、Googleフォームの受信通知を受け取ることができます。その後、受注内容はGoogleスプレッドシートで確認でき、加えて自動的に集計されることで、計算ミスなどの軽微なミスもなくなりました。

 今回の取組みにより、電話・FAX業務がゼロになり、作業時間を大幅に削減することができました。また、受発注の時間が削減されたことで、製造などのそれぞれの専門業務に充てる時間が増えたことはDXの取組みのメリットとなりました。
 なお、LINENotifyやGoogleフォームは運用コスト0円で、即日気軽に利用することができたこともメリットに感じています。

DXの取組みで苦労した点

 DXに取組むにあたり苦労した点は、DXの専門家であるパートナー企業を見つけることでした。取組み始めた際に、何から手を付けていいのか方向性が見えない状況にあったため、DXの全体像を示してくれるDXの専門家のパートナー企業を探していました。数多くの企業のサービス説明を聞きましたが、自分の中のDX実現のイメージを具現化してくれるパートナー企業を見つけるのは、とても大変でした。
 今回、熊本市のDX支援事業への参加をきっかけに、自分の中にあったDXの道筋を「業務全体のフロー」や「中長期の計画」によって明確に示してくれる、素晴らしいパートナー企業に出会うことができました。このパートナー企業との出会いのおかげで、DXの取組みを進められたと感じています。

DXの今後の展望

 今回の取組みでは、業務全体のフローを可視化することで、課題解決の優先順位が明確になり、中長期的な取組み計画を立てることができました。さらに、ツールを活用した取組みで作業時間の大幅な削減も実現しました。
 しかし、DXの取組みとして正しいかどうかは今も分かっていません。日々変化する社会情勢に対応するため、DXの設計図を社内全体で共有し、取組み内容や方法を確認、実施、修正という小さなサイクルを回しながら、すべての業務を連動させたDXを、段階的に実現させていきたいと考えています。
 そして、このようなDXの取組みが多くの企業、団体に広がっていき、次の世代の感性・感覚を活かしながら、熊本全体でDXに取組むことでよりよい環境の構築になってほしいと思っています。

会社概要

会社名 合資会社 岡田珈琲
所在地 熊本市中央区上通り1-20
創業 1990年(平成2年)4月
代表者 代表社員 岡田佳子
創業 昭和20年
事業内容 コーヒー焙煎、販売、喫茶及び、洋菓子製造、販売

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