山鹿市に本社を置く株式会社 Lib Work 様は、熊本県を中心に住宅事業を展開しており、昨今では福岡圏・関東圏を中心に県外にも積極的に出店しています。瀬口力氏の社長就任以降、独自のビジネスモデルを次々と具現化してきましたが、今回は、企業のミッションに「サステナブル＆テクノロジーで住まいにイノベーションを起こす」と掲げている当社のＤＸの取組みについて紹介します。

【プラットフォーム戦略】　
　これまで戸建関連カテゴリーに特化したWEBサイトの充実・拡大を図ってきました。住宅の専門家によるQ&AサイトやYouTubeでの動画発信等のメディア活用を軸とした「デジタル集客」と、異業種コラボによる顧客層拡大や実店舗体験等、顧客のニーズに応える「フィジカル集客」を融合した独自の 『マルチ集客プラットフォーム』 を構築し、多方面からの効率的な集客を実現しています。

【マルチ集客プラットフォーム『 デジタル集客（WEB）』】
　住宅関連サイトのプラットフォームを運営し、デジタルマーケティングによる効率的な集客を実践しています。ＤＸによる強い差別化を図り、集客コストを下げることによって、お客様にコストパフォーマンスの高い住宅の提供が可能となっています。

【マルチ集客プラットフォーム『 デジタル集客（メディア）』】
　YouTubeチャンネル「LibWork ch」では90万再生を超える動画を生み出す同業界ではTOPチャンネルに成長。ファン化を促進しており、営業エリア外からの反響も大きく、数多くの受注に繋がっています。

　また、Webメディア 「 リブタイムス 」 では、戸建購入の検討初期のお客様向けに住宅の専門家によるガイドやQ&AなどをWebメディアで発信。建築する際のアイデアやヒント、資金計画や間取り、Room tourなど多彩な情報を掲載しています。

【施工管理アプリの導入】
　既存システムに替え、新たに施工管理アプリを導入しました。施工管理から、顧客管理、営業管理、原価管理まで、現場と経営に必要な情報を一元管理を実現しています。
　元々導入していた施工管理アプリの「社員増加による工事の現場と営業担当者のコミュニケーション機会の希薄化」という課題を解決するため、新たな投資を行い管理ツールを変更。工事現場作業の効率化だけでなく、顧客管理・営業管理も行え、会社全体のコミュニケーションが円滑化、また、経営指標もリアルタイムに見える化が可能となりました。
　導入の前提として、社員に業務用のパソコン、スマートフォンも貸与してます。

【ナレッジシェア経営】
　マニュアル作成ツールを活用した社内ノウハウの集約を実施。全社員が簡単にマニュアル作成可能となり、「共有知」で社員教育を加速しました。
　個々人が有していた知識を一元的に管理し、組織としての知識の蓄積。知識、経験を共有化することで、特定の人物しか分からないといった知識や情報の属人化を防止や、業務の平準化による業務効率化が促進されました。

【サブスク新規事業「My Home Robo」】
　社内で整備したデータを利用したAIによる新築住宅プラン検索システム 『My Home Robo』 をリリース。
　蓄積したノウハウ等を商品化し、提供。設計士不足が顕在化しつつある全国の工務店の課題解決を支援しています。

【メタバースを活用した採用活動】
　学生に興味を持ってもらうトリガーとして、仮想空間『メタバース』を活用した採用にも着手しています。

　戸建プラットフォーマーへの本格参入として、ECプラットフォームを活用した住宅販売や、異業種とのフランチャイズにおける共同事業なども検討しています。今後のDX推進については、若い社員の意見を積極的に取り入れ、更なる生産性向上とお客様への提供価値向上に向けて取り組んでいきたいとのことです。また、現在「DX認定事業者（※1）」の取得に向け申請手続きを進めており、将来的には、「DX銘柄（※2）」の選定企業となることを目指しています。

※1　DX認定事業者：国が策定した企業経営における戦略的なシステムの利用の在り方を「情報処理の促進に関する法律」に基づいた指針に基づき、優良な取り組みを実施している事業者を申請に基づいて認定するというもの。

※2　DX銘柄：東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を、業種区分ごとに選定して紹介するもの。